対面面接を選んだ理由で最も多かったのは、「表情や雰囲気が伝わりやすい」(66.6%)だった。2位「職場の雰囲気を感じやすい」(47.5%)、4位「熱意が伝わりやすい」(45.1%)など、非言語情報の伝達・共有がしやすいという対面ならではのメリットが見て取れる。
Web面接を経験した求職者のうち、Web面接でよかった点を聞くと「交通費がかからなかった」が最多で63.2%を占めた。その一方、困った点では「面接官との意思疎通が取りづらかった」(28.8%)が最も多い回答だった。
採用担当者からの視点では、Web面接のメリットとして「新型コロナ感染のリスクに不安を感じずに面接ができること」(72.5%)、「地方在住者など応募者の間口を拡大できること」(70.0%)、「日程調整がしやすいこと」(67.8%)などが挙がった。
それに対して、Web面接のデメリットでは「応募者の反応や表情がつかみにくいこと」(76.6%)、「職場環境や職員の雰囲気を伝えにくいこと」(65.6%)、「通信トラブルがあると、音声や映像が途切れること」(51.3%)などが挙がった。
その対策として「周囲の音が入らない環境の確保」「通信環境に問題がないかの事前チェック」といった環境整備や、「選考中の話すスピードや声の大きさ」「表情やジェスチャーにも気を使っている」「しっかりと相槌を打つ」といった非言語コミュニケーションの工夫を実施しているようだ。
Web面接の浸透によって、遠方に住む求職者との面接が簡便になり応募の間口が広がった点は大きなメリットと言える。その一方で、職場環境が分かりづらい、オンラインコミュニケーションが難しい、通信トラブルが起きやすいといった課題も依然としてあることが明らかとなった。
コロナ禍におけるリモートワークの普及を背景に、企業の採用面接も非対面で実施される機会が増加している。企業、求職者双方にオンラインに適応したコミュニケーションスキルや快適な通信環境の実現が求められている。
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