ハロウィンに現れた京王線の「ジョーカー男」事件から、電車を舞台としたいわゆる「無敵の人」の事件が後を絶たない。無敵の人による犯罪は2008年に発生した秋葉原通り魔事件を皮切りに、12年の黒子のバスケ脅迫事件の犯人など、数年に一度ペースで大きな事件が発生しているが、ここにきて罪を犯しても失うものがない「無敵の人」の犯行が大きな社会問題になりつつある。
警察庁が公表する犯罪統計の最新版によれば、今年1月から9月までの犯罪認知件数は42万597件と、17年の68万9630件と比較しておよそ40%も減少していた。これは、コロナ禍によって人との直接の接触が縮小したり、家を留守にすることが減ったことによって犯罪の機会が少なくなったことに起因すると考えられる。
しかし、凶悪犯の数はコロナ禍においても減少が緩やかで、今年1月から9月までの凶悪犯の認知件数は、17年の3597件から21年の3083件とわずか14%程度の減少にとどまっている。
全犯罪が4割も減少するなかで、凶悪犯が1割強しか減少していないということは、全犯罪に占める凶悪犯の割合が足元で高まっていることを意味する。いわゆる「無敵の人」の犯罪は、一般的に凶悪犯(殺人、強盗、放火、強姦(ごうかん))と分類されるが、無敵の人をはじめとした凶悪犯罪が増えているように感じるのは体感としては正しいということになるだろう。
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