バルミューダフォンは、下手をすれば100人いたら99人が「いらない」と思っているかもしれない。しかし、100人のうち1人でも「欲しい」と思ったとすれば、バルミューダの業績は上方修正するほどの大成功となる。
その理由が、バルミューダが5月に発表した携帯端末関連事業の計画資料に現れている。同社資料によれば、「携帯端末関連事業」は2021年11月から12月末にかけて27億円ほどの売上高を見込んでいる。バルミューダフォンの端末は1台10万3000円であることから、ここから2万6000台程度の出荷を見込んでいることが分かる。
それでは、日本国内におけるスマホ出荷台数はいかほどであろうか。MM総研が公表した21年度上期(21年4〜9月)のスマホ出荷台数は1472万台であった。今年のバルミューダフォンにおける予約・販売期間と同じ1カ月半ペースになおすと、単純計算で368万台が出荷されることになる。
今年、バルミューダフォンは2.6万台を出荷することになるが、これを368万台で割ると国内シェアの0.7%ということになる。つまり、1000人中993人が「いらない」と思っても、残りの7人が「欲しい」といってくれたら目標を達成できるのだ。仮に100人に1人が買ってくれたら、目標を大幅に達成することになるのである。
「Yahoo!リアルタイム検索」が提供するつぶやき感情グラフによれば、バルミューダフォンに対するツイートのうち、33%がポジティブな文脈で語られている。つぶやいた本人が実際にバルミューダフォンを買うまでは定かではないが、SNS上ではメディア記事などで目にする実感よりはポジティブな意見の割合も少なくないといえるのではないだろうか。
ここで気になるのが、バルミューダフォンがやはり「全く売れなかった時に経営が傾くのではないか」という懸念だ。しかし、バルミューダフォンが全く売れなかったとしても、同社にとって致命的なダメージとなる可能性は低い。
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