20代ゴルファーが急増している様子を目撃している40〜50代ゴルファーの人たちと話をしていると、「男性だけでなく最近は女性が増えた」「やたらおしゃれな女性ゴルファーが多い」「コースで写真や動画をスマホで撮る姿をよく見かける」という声が聞かれます。
確かに最近は、パウダールームを備え付けたゴルフ場が増えています。女性ゴルファー向けにアメニティーを充実させたり、クラブハウスのレストランにヘルシーメニューを加えたり、“女性向け”を打ち出しているコースも増えています。
インスタグラムでも「#ゴルフ部」において、ゴルフ場で楽しそうにポーズをつけている写真をよく見かけます。ゴルフメディア「ズバゴル」の特集には、インスタ映えする女子ゴルファーをランキングしたインスタゴルフ女子初代クイーンのSaoriさんやOgawa Marinaさんなどが登場します。彼女たちのようないわゆるインフルエンサーの影響もあって、20代女子の間でゴルフが一大ブーム。ゴルフ場に20代女子が集まるようになっています。
若い女性が増えると男性がそれにつられてやってくる。これは世の中の道理。ゴルフも20代女子と共に男性が増えたともいえるでしょう。
このような中、CCCのTポイント・ジャパンが世代別ゴルファーライフスタイルの調査結果を発表しました。
7000万人超のT会員におけるデータベース分析から、ライフスタイルや嗜好性などの面で「ゴルフをする人」が各性別の全体平均より突出している点を抽出して、「20代ゴルファー」「40代ゴルファー」「60代ゴルファー」に分類。世代ごとのゴルファーの特徴を整理しました。
若者ゴルファーは、おじさんゴルファーと同じような感覚でゴルフをしているわけではなく、世代別に嗜好が明らかに異なることがはっきりと分かります。
特に20代と60代の世代別特性に違いがあります。
まずは男性。20代と60代では興味・関心の高いクルマの種類が異なります。20代はテスラやマツダであるのに対して、60代はトヨタやBMW。まさにシンプル族とバブル族の年代特性の違いが出ています。お酒を飲む頻度も20代が「週1回」で、60代が「毎日」といったようにかなりの差があります。
今の20代男性の健康的で自然体な生活ぶりが伝わってくる内容です。
女性はどうか。20代女性はクルマを持っていない人が多いようで、特に興味・関心なしです。今の20代女性にはもともとクルマ離れが起きています。しかも、男性ゴルファーに連れて行ってもらえるのでクルマがなくても特に困らないのかもしれません。60代女性では、男性同様のBMWもしくはフォルクスワーゲン(VW)が人気です。輸入車の中では小型で女性にも乗りやすいVWがよく売れているのですが、ゴルフ人気に支えられている面もありそうです。
そして、20代男女に共通するのが「つながり志向」です。表にはいれていませんが「新しいもの好き」という志向も共通しています。
働き方改革で、仕事だけでなくプライベートも充実させ、より健康的に楽しく暮らしたい20代が増えています。コロナ禍で会社に行けず、カラオケも休業、友達と食事に行くこともできない日々が続きました。しかし、ゴルフは屋外で3密を避けられ、かつ身体を動かせて、コミュニケーションがとれます。
20代の若者は、友達や仲のいい同僚などとゴルフを通じて「つながりたい」のです。
同調査では「コミュニケーションゴルファー世代」と名付けていました。
そこには、強制的に「会社から行かされている」ような、つらいゴルフのイメージはありません。
インスタ映えして、ストレスフリーで、仕事を忘れられる。ゴルフ場は20代ゴルファーにとって居心地の良い世界なのです。
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