サイバーエージェントは12月14日、小売向けにAI技術を活用した無人店舗ソリューションの提供や開発、販促支援を行う新子会社として「CA無人店舗」(東京都渋谷区)を設立したと発表した。無人店舗の出店サポートの他、同社が広告事業で培ってきたデータを活用した販促支援、広告事業立ち上げをサポートすることで、小売企業の収益拡大に貢献するとしている。
CA無人店舗では、無人店舗に必要なAIカメラやサイネージ、無人決済レジシステムなどのAI機器調達を提供する。また、店内レイアウト設計、売り上げを最大化するためのデータ分析、AIを活用した販促オペレーション構築と店舗のメディア化など、無人店舗の運営を丸ごと支援する。
2022年春には、CGで作成した架空のAI人間、バーチャルヒューマンやロボットを用いた「AI接客アルバイター」を派遣する独自サービスを開始する予定。店頭での問い合わせ対応やお客への声掛けを行う他、店舗で手にとった購入予定の商品に対し、買い合わせの商品をオススメするなど、購入点数アップを図る。
CA無人店舗は今後、実店舗での実証実験を進め、24年までに無人店舗2500店への導入支援と、売上高100億円を目指す。
少子高齢化による労働力不足や新型コロナウイルスの影響を受け、小売業では、マイクロマーケットと呼ばれるオフィス内や病院といった小さな商圏での出店や、小型店舗の多店舗展開の必要性が高まり、無人店舗の展開が加速している。
海外ではすでにアマゾンやウォルマートが無人店舗の取り組みを開始。国内でも、駅構内やオフィス内の店舗で実証実験が行われている。富士経済によると、無人レジや無人店舗などのリテールテック市場は、30年に8737億円まで成長すると見込まれている。
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