カシオ、人やロボットの歌声を演奏できる「電子キーボード」を発売：100種類の歌詞フレーズを内蔵

[熊谷ショウコ，ITmedia]

　カシオ計算機は、鍵盤で歌声を演奏できる新感覚の電子キーボード「CT-S1000V」を3月上旬に発売する。価格はオープン。

「CT-S1000V」（出典：プレスリリース）

　名古屋工業大学発のベンチャー企業テクノスピーチの技術をベースに新開発した音源技術「Vocal Synthesis」を搭載。歌詞情報とボーカル音色を組み合わせて作成した人間やロボットボイス、動物の歌声を演奏できる。

　鍵盤を押すたびに音節ごとに歌詞を発音する演奏方法だけでなく、あらかじめ設定した歌詞フレーズを、鍵盤演奏の音程やハーモニーに合わせて自動的に歌わせる演奏方法も可能。歌詞と演奏にずれが生じず、歌詞に縛られない自由な演奏が実現できるという。

　加えて、各音節のつながりがスムーズになり、メロディを口ずさむような感覚で直観的に音楽表現や楽曲制作も可能となる。

　100種類の歌詞のフレーズを本体に内蔵しているほか、専用アプリ「Lyric Creator」上で、オリジナルの歌詞の作成や詳細な発音の編集などが可能。アプリと本体の接続には、データ通信に対応した市販のUSBケーブルや変換ケーブルが必要となる。

　練習から本番まで1台で完結したいユーザーに向けて、パワフルな重低音を備え、スピーカーなど外部機器との接続も可能な「CT-S500」も併せて発売する。なお、Vocal Synthesis技術は非搭載となる。

「CT-S500」（出典：プレスリリース）

　サイズは「CT-S1000V」「CT-S500」ともに、930（幅）×258（奥行き）×91（高さ）ミリ、重さは4.7キロ。単3アルカリ電池で6本で駆動し、電池寿命時間は約3時間。付属品はワイヤレスMIDI&Audioアダプター、譜面立て、ストラップロック、ACアダプター。

「CT-S1000V」と「CT-S500」の比較（出典：プレスリリース）