売り上げや「小銭貯金」でためた硬貨を預けるとお金が減る――。今年1月、ゆうちょ銀行が硬貨を預け入れる際に手数料を設定したことで、沖縄県内で数百円の弁当を販売する店や子ども相手の駄菓子屋などから困惑の声が上がっている。すでに手数料を導入していた銀行の中にも値上げの動きがあり、子どもたちの貯金箱に影響が直撃する可能性もある。(社会部・銘苅一哲、玉城日向子、東江郁香)
手数料設定は、キャッシュレス化促進に加え、外貨やゲーム用コインなどの混入による機器の故障防止などが目的。ゆうちょ銀行は、硬貨の枚数に応じて手数料を新たに設定した。
那覇市内で36年前から営業する弁当屋は月に1度、ゆうちょ銀行に売り上げの硬貨を入金していた。「これまで1円もかからなかったのに、こんなばかな話があるか」。社長の男性(74)は肩を落とす。1月、銀行の担当者から「今後は手数料が約6千円かかる」と伝えられ、入金をやめた。
店ではチキンの照り焼きやサバの煮付け弁当などを400円で販売している。男性は「毎月の手数料が積み重なれば、経営にも響く」とため息をつき、別の銀行に変えるつもりだと話した。
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