利益面はどうか。21年2月期の営業利益をセグメント別に見てみよう。
国内コンビニ約2343億円(同8.7%減)、海外コンビニ約981億円(同3.8%減)、スーパーストア約297億円(同39.3%増)、百貨店約62億円の赤字、金融関連約481億円(同10.3%減)、専門店約136億円の赤字、となっていた。
これを見ると、一目瞭然だ。セブン&アイの利益の大半は、国内・海外のコンビニが稼ぎ出している。セブン銀行など金融の利益率も高いが、コンビニに付帯した事業だ。
一方で、スーパーの利益増は、ヨークベニマルの貢献度が高い。この結果から、イトーヨーカ堂もやり方次第ではまだ改善の余地があるのではないかと、セブン&アイ経営陣にとって希望が持てる結果になっている。
赤字となった百貨店は、コロナ禍によるインバウンド需要の消失も、大きな落ち込みの要因。セブン&アイ経営陣は、売却やむなしと考えざるを得なかった。
専門店に関しては、セブン&アイはもう実際に動いている。スポーツ・ライフスタイル専門店のオッシュマンズ・ジャパンを、2月10日付で、エービーシー・マートに売却すると発表している。
オッシュマンズは、米国オシュマンズとイトーヨーカ堂が提携し、1984年に設立された。しかし、店舗数は9店舗にとどまり、21年2月期の売り上げは約38億円。コロナ前から不振で、利益面では3年連続で赤字だった。ただし、セブン&アイの経営の全体に与える影響は軽微だ。
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