介護施設向けに「オンライン演歌コンサート」を開催 狙いは?(2/2 ページ)

» 2022年03月08日 19時38分 公開
[ITmedia]
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介護現場での需要を取り込めるかがポイント

 小島社長は介護施設を対象とした経緯を、こう説明する。

 「コンサート動画配信プラットフォームを始めてから、オンラインを使って誰に音楽の楽しみを届けられるのか考え続けました。介護関係の方と出会う機会があり、施設にいる高齢者の方が、コロナ禍も相まって外出すらできず毎日を過ごしていると聞きました。放送とは違う配信ならではの自由さで、視聴者と歌手を双方向でつないでしまえば、会場には来られなくてもアーティストとのコミュニケーションができます。音楽やコンサートの楽しさを感じてもらえると考え、今回の企画を発案しました」

 また企画に対する思いも教えてくれた。

 「高齢者の方は施設から出れない場合も少なくなく、コンサートに足を運ぶのが難しい状況にあります。その方々にテクノロジーの力によって音楽を楽しんでほしいと考えています。演者も画面越しではありますが、声を掛けたり、できる限り双方向のコミュニケーションを取れるようにしていきたい。そうすることで利用者の方々の施設での生活も豊かになるのではないでしょうか。今後、日本の高齢化は進んでいきます。小さなスタートアップですが、僕らでも高齢者の皆さまに対して、できることはまだまだあると思っています」

 フェイバーでは、今後「新しい介護レクリエーションの形」として介護施設を対象にした生配信のオンラインコンサートを定期的に開催するという。今後、介護現場での需要を取り込めるかがポイントになりそうだ。

フェイバーの小島健太郎社長
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