実際に利用した奨学金種別は、1位は「日本学生支援機構(JASSO)【貸与型】」が52.1%、2位は「日本学生支援機構(JASSO)【給付型】」で22.4%だった。「学校【給付型】」は10.2%だった。運営団体数の多い「財団法人」や「地方自治体」などの奨学金は5%以下の利用という結果だった。
また奨学金種別としては、返済の必要な「貸与型」が約6割、返済不要の「給付型」が約4割だった。
SCHOLは、調査結果について以下のように分析している。
「奨学金制度の課題として、学生および親・家族に対し正しい奨学金の情報が分かりやすく行き届いていないという実態が明らかになった。奨学金を知ったときの印象は、半数近い人が『奨学金=借金』という印象を抱いているが、実際には返済不要の「給付型」奨学金も多数存在している。
近年の日本では、平均家計収入は減少の一途をたどる一方で、大学の独立行政法人化以降、学費が大きく高騰している。学費を負担する親世代の収入格差が子どもの教育機会の不平等を生み出す『貧困の世代間連鎖』が大きな問題になっていて、さらに新型コロナウイルスの感染拡大以降、学生を取り巻く環境はより逼迫(ひっぱく)し、多様なサポートが早急に求められている」
今回の調査は、大学生と、その保護者を対象に、インターネットで実施。期間は21年12月27日〜22年1月12日、有効回答数は1941人。
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