「研究分野別」世界大学ランキング、東大がアジア1位 京大は9位日本勢は研究への投資停滞で苦戦(1/2 ページ)

» 2022年04月07日 18時16分 公開
[秋月かほITmedia]

 KEIアドバンス(河合塾グループ)を日本地区オフィシャルパートナーとする高等教育コンサルタント機関・英国QS社(Quacquarelli Symonds社)は、第12版となる科目別(研究分野別)QS世界大学ランキングを発表した。その結果、同ランキングでは東京大学が1位に、京都大学が9位に入っている。

photo 「研究分野別」世界大学ランキングの結果は?(写真提供:ゲッティイメージズ)

科目別(研究分野別)QS世界大学ランキング

photo 科目別(研究分野別)QS世界大学ランキング2022年度版

 22年度版のランキングでは、2位にソウル大学校、3位に北京大学、4位にシンガポール国立大学、5位に清華大学、香港大学が続いた。7位に南洋理工大学、8位に香港中文大学、9位に香港科技大学と並んで日本の京都大学が入っている。

photo 京都大学(Wikipediaより)

 当ランキングでは、世界88カ所にある1543大学の学生が受講している各大学の個別科目のパフォーマンスについて、独立した比較分析をしている。調査対象は51科目と、5つに大別した学部学問領域((1)芸術・人文学、(2)工学・技術、(3)生命科学・医学、(4)自然科学、(5)社会科学・経営)だ。日本の51大学における5学問領域486科目(プログラム)のパフォーマンスに関する独自のデータを発表しているという。

 このうちアジア地区の大学の398科目が、上位50位にランクインしていた。内訳は105が中国本土、76が香港、72が日本。

 今年は日本の該当科目のうち48%が順位を下げ、32%は順位の変動がなく、16%が順位を上げた。学科領域の世界上位50大学にランクインした日本の大学の学部数は、19年には79だったが、22年には72に減少している。

 ますます多様化する海外の競争校とは異なり、日本の高等教育分野は「東京大学」が上位を占めた。科目別の世界上位20位以内に日本の15科目がランクインしているものの、昨年より3科目減少。1科目を除いて全て東京大学のものとなっている。なお東京大学の41科目は学部別の世界上位50大学にランクインしており、アジアのどの大学よりも多かった。

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