消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
米菓の通信販売を行う新潟味のれん本舗(新潟県長岡市)は、全国20〜30代の男女を対象に「若者のお中元離れ」に関する調査を実施した。お中元を贈る予定はあるか聞いたところ、「ない」と答えた割合は72.1%に上った。
過去にお中元を贈ったことはあるかも尋ねたところ、「ない」という割合は58.9%と、これまで一度も贈ったことのない人が半数以上もいることが分かった。
お中元を贈らない理由を尋ねた。1位は「ギフトを贈る習慣がない」(52.5%)、2位は「面倒くさい、堅苦しいなど」(51.3%)、3位は「お金がかかる(金銭的負担を感じる)」(42.8%)、4位は「ギフトをもらったことがない」(20.9%)、5位は「品物選びが難しい」(10.5%)だった。
贈る習慣がなかったり面倒だと感じたりすることが主な理由だが、金銭的な負担を理由とする声も見られる。新潟味のれん本舗は「若者のお中元離れは、長引く不況による影響もあるのかもしれない」とコメントする。
お中元(ギフト)をもらって嬉しくなかったことはあるかの問いに、「よくある」と答えた割合は10.0%、「稀にある」は24.6%と、合わせて約3割は嬉しくなかったことがあると回答。
「嬉しくなかった」と答えた人に理由を聞いた。「消費期限が短めのフルーツを家族の人数に見合わないほど大量にもらった」(20代女性)、「大量の石鹸の詰め合わせ。ハンドソープを使っていて石鹸を使う習慣はあまりないから」(20代女性)、「佃煮などの詰め合わせ。たくさんありすぎて期限内に食べきれなかったり飽きてしまったりした」(30代女性)などの回答が寄せられた。
お中元離れの理由として、「お中元」という儀礼が今の時代にそぐわないからだと思うか尋ねた。「とてもそう思う」と答えた人は28.3%、「ある程度そう思う」は53.0%と、合わせて8割以上が時代にそぐわないと思っていることが分かった。若者がお中元を贈らない大きな理由として「時代遅れ」と感じていることが大きかった。
そこで、儀礼ではなく、知人や友人、家族になら贈っても良いと思うかの問いには、「とてもそう思う」が25.8%、「ある程度そう思う」が52.7%と、合わせて8割近くが知人や家族になら贈っても良いと考えていることが分かった。儀礼としてではなく、ギフトとしてなら「あり」だと感じているようだ。
調査は全国20〜30代の結婚している男女を対象に、インターネットで行った。期間は2月25〜26日、有効回答数は1007人。
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