消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
大手製紙メーカーの大王製紙(東京都千代田区)は、20〜70代以上の男女3000人を対象に、コロナ禍における「身体と心の触れ合いに関するアンケート調査」を実施した。その結果、「身体の触れ合いが減った」と回答した割合は37%、「心の触れ合いが減った」は41%だった。
また、「身体の触れ合い」が「そもそもない」と答えた割合は51%となり、現代の触れ合いの機会の少なさを示す結果となった。
次に、コロナ禍で孤独を感じることが増えたかどうか聞くと、「増えた」「とても増えた」が合わせて38%、「とても減った」「減った」が合わせて32%、「そもそも孤独」が35%だった。
コロナ禍で幸せを感じることが増えたか減ったか尋ねると、「とても減った」「減った」が合わせて42%、「増えた」「とても増えた」が合わせて27%、「幸せを感じるときがない」が31%だった。
同社はこの結果を受けて、親子・夫婦・パートナーの10組を対象に、身体や心の触れ合いによって、“幸せホルモン”と呼ばれるオキシトシンの分泌量がどのように変化するのか調査した。「オキシトシン」は神経伝達物質の一つで、「安心感」「信頼感」「自己肯定感」を向上させる効果があるとされる。
10組を対象に実施した「効果測定調査」では、「手をマッサージする」「背中をさする」といった身体の触れ合いや、「目と目を合わせて名前を呼び合う」「相手に感謝の気持ちを伝える」といった心の触れ合いを、それぞれ2〜5分間実施した。
これらの結果、8組に「オキシトシン」の値に変化が見られ、実験前に比べて平均26〜41%の増加となった。
調査を監修した看護師の堀内園子さんは「いつもと違う緊張するような環境であっても、リラックス効果が得られたことに大きな意味があると考える」とコメントした。
今回のアンケート調査は、3月28〜29日、全国の20〜70代以上の男女3000人を対象に実施した。
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