JR東日本、新幹線試験車両「ALFA-X」の走行試験を開始：次世代新幹線開発に向けて

[ITmedia]

　JR東日本は5月17日、2022年度以降、新幹線試験車両E956形「ALFA-X」の走行試験を、営業列車が走行している時間帯で行うと発表した。同社は、「地震対策や開発品の耐久性確認のほか、車内サービスや自動運転を実現するための基礎的な研究開発を行いたい」としている。

新幹線試験車両E956形「ALFA-X」1号車（プレスリリースより引用）

　走行試験は、主に東北新幹線の仙台〜新青森間で実施するが、試験内容によりその他の区間を走行することもあるという。また、営業時間帯における走行は、沿線騒音が現状より悪化しないように配慮し、当面の間は、最高速度を営業列車と同じ速度とするとしている。

東北新幹線の仙台〜新青森間（公式Webサイトより引用）

　新幹線試験車両E956形は、次世代新幹線の開発を進めるための試験プラットフォームとして、19年5月に落成。愛称の「ALFA-X」は、「最先端の実験を行うための先進的な試験室（車）」という意味の「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation」から付けられた。

東北新幹線で現在走行中のE6系（公式Webサイトより引用）

　19年5月から22年3月までの走行試験においては、計182日で約14.5万キロを走行。安全性・安定性や快適性、環境性能、メンテナンス性の向上を目的とした開発品の性能を確認した。