「副業の労働時間の把握」「定期的な面談・ヒアリング」などの職場支援、「副業についてのアドバイス」「副業に対する肯定的な評価」など、副業に対する上司の肯定的な態度が、本業へ良い影響を与えることが明らかになっている。(参照リンク)これは、社員の自分らしい生き方や働き方の選択を応援することが、結果的に本業へのエンゲージメントを高めることにつながることを示唆している。
リスクを恐れるあまり、副業禁止、トップダウン、細かいマニュアルなどの厳しい監視体制の元で社員を縛り付けていれば、社員の当事者意識は醸成されない。そればかりか、視野もどんどん狭くなっていくに違いない。自由度の高い会社が増えていく中、そのような組織のあり方では、事業存続の危機すら感じる。
「自律的に成果を出す組織こそが強い」と私は考えている。その前提に立てば、一定の規律やルールは事業運営において当然必要ではあるが、その根底には、社員一人ひとりの生き方や働き方を尊重した、ある程度の自由さも不可欠である。
副業を通じて、社員が新たな顧客を創出できるかもしれない。多様な物事の見方が養われ、柔軟な発想でイノベーションを起こしてくれるかもしれない。そのような可能性に目を向け、信じることこそが、社員の副業に対するマネジメントのカギとなってくる。
2008年に株式会社リクルートへ入社。10年間、HR一筋。中途採用領域の代理店営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。 18年、中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。 19年、ニットに入社し、営業・人事を経験後、広報部署の立ち上げ。21年はテレワーク先駆者百選の総務大臣賞やTOKYOテレワークアワードなど数々の受賞を実現。 Twitterのフォロワー数は3万2000人。企業PRやHRノウハウを発信中!
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