「こぼしそう」なのに、スタバの“フタなし”フラペチーノが受け入れられたワケ使い捨てゼロ目指す(3/3 ページ)

» 2022年06月09日 12時00分 公開
[大村果歩ITmedia]
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スタバの脱プラに向けた取り組み

 スタバが廃棄するプラスチックの中でカップ、フタが占める割合は大きい。古川部長は「スターバックスが日本に出店し、キャラメルマキアートやフラペチーノなどの新しい風を吹かせられた一方で、喫茶店の文化にはなかった紙カップ、プラスチックカップの廃棄が出てしまった」と話す。

スタバ 最終的には使い捨てカップをゼロへ

 こうした背景から、同社は紙ストローや紙カップの導入など、いち早く使い捨てプラスチック(廃プラ)の削減に取り組んできた。2020年には、グローバルスターバックスで環境目標「リソースポジティブ」を公開した。「二酸化炭素・廃棄物・水の50%削減」「使い捨てからリユースへ」「使い捨ての削減」の3つのテーマを掲げ、2030年までに実現すると宣言している。

スタバ 日本における環境課題への取り組み(出所:プレスリリース)

「使い捨てのごみゼロを目指す」

 古川部長は「今後は、使い捨てのごみを出さないスターバックス体験を作りたい」と意気込む。

 同社は21年11月から、東京の丸の内エリアで、リユースカップを「借りて・返して・再利用する」循環型プログラムの実証実験を開始している。店内利用時はマグカップや樹脂製グラスを使用し、テークアウト時はタンブラーや借りるカップを活用することで、使い捨て容器ゼロを目指すというのだ。

スタバ 借りるカップ
スタバ 借りるカップ

 「使い捨て容器ゼロの取り組みはグローバルのスターバックスで実施しており、各国でローカライズし、やり方を模索しているところです。当社としては、現在実験的に取り組んでいる『借りるカップ』など、お客さまの選択肢を増やすことで、体験価値と利便性を両立させていきたいです」(古川部長)

スタバ 使い捨て容器ゼロを目指す(提供:スターバックスコーヒージャパン)
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