人気のビジネス書ランキング 『人は聞き方が9割』を抑えた2作品は?22年上半期

» 2022年06月18日 08時30分 公開

 本の要約サービス「flier」を運営するフライヤー(東京都千代田区)は、2022年上半期におけるビジネス書の人気ランキングを発表した。1位は『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿/PHP研究所)が選ばれた。

フライヤーは「2022年上半期 ビジネス書の人気ランキング」を発表した(出所:プレスリリース、以下同)

 ランキングは、「flier」の有料会員を対象に、スマートフォンアプリとWebのアクセス数(紹介書籍の要約閲覧数)を合算し順位付けした。集計期間は21年12月1日〜22年5月31日。

 2位は『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人/明日香出版社)、3位は『人は聞き方が9割』(永松茂久/すばる舎)、4位は『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝/かんき出版)――と続いた。

 上位4本は20年以降に発刊された書籍がランクイン。一方、5位は03年発刊の養老孟司著『バカの壁』(新潮社)が入り、根強い人気を見せた。

テレワーク時代のスキル求める読者

 1位の『できる人は、「これ」しか言わない』は、短い言葉でいかに伝えたいことを伝え切るかといった、ビジネスシーンで活用できる内容をまとめている。特にコロナ禍で急速に広まったリモート会議など、画面越しでのコミュニケーションで「一瞬で心をつかむスキル」など、今高まっているニーズに応える一冊だ。

『できる人は、「これ」しか言わない』は現代のコミュニケーションのヒントになる1冊

 2位の『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』は、怠けがちな心を奮い立たせるノウハウ本。テレワークなど、会社以外の場所で仕事する際にエンジンがかかりにくい人に向けた、前向きに自分をコントロールできる内容となっている。

 3位の『人は聞き方が9割』は、昨年、一昨年と「一番読まれたビジネス書」(日販調べ)として大ブレイクした『人は話し方が9割』の続編。豊かなコミュニケーションでは「話すこと」と「聞くこと」は表裏一体で、ここで紹介されている傾聴の方法はWebでのやりとりにも生かせるという。

flierユーザー閲覧数 2022年上半期人気ランキングトップ10

 フライヤーはランキング結果について、「03年に刊行され平成で一番売れた新書の『バカの壁』が5位に入るなど、ロングセラー本が再注目されている傾向がうかがえる」と指摘。ほかにも、「コミュニケーションへの関心の高さを思わせる本が注目されている」とコメントしている。

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