餃子の王将は値上げした14品目に関して、一つ一つ説明をしています。レシピをどう変えて、どのようにおいしくしたのかという値上げに伴う商品改良点を明確にしているのです。
原価高騰や物流費上昇などを吸収するために、企業各社は値上げせざるを得ない状況が続いています。しかしその多くの場合、値上げの理由は書いていますが、それで品質がどう変わるかを明記していません。単なるコスト吸収のために価格転嫁するというのは、お客さんにとってはマイナスです。コスト上昇は仕方ないとして、それであなたのお店はどんな工夫をしているかをお客さんは見ています。同社のように、単なる値上げではなく、それに伴って品質を上げる努力をしているかどうか。ここがこれからの企業に求められる条件です。
値上げをしてもお客さんに支持されるためのコツを餃子の王将に学び、みなさまの会社でも生かしていただきたいと思います。
岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)
ムガマエ株式会社 代表取締役社長/経営コンサルタント
1969年、静岡市生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち、同社創業。流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリスト。「面白い会社をつくる」をコンセプトに各業界でNo.1の成長率を誇る新業態店や専門店を数多く輩出させている。街歩きと店舗視察による消費トレンド分析と予測に定評があり、最近ではテレビ、ラジオ、新聞、雑誌でのコメンテーターとしての出演も数多い。
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