7月14日、ドル円相場は一時139円を突破し、24年ぶりとなる円安の更新が続いた。
13日に発表された米国の消費者物価指数が、予想を大きく上回る対前年9.1%上昇となったことから、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急ぐという見方が強まり、日米金利差拡大の思惑から円が売られた。
7月14日は朝から円安トレンドが止まらず、午後5時過ぎに139円を超えた(TradingView)
なお、24年前の円安のピークは、1998年8月の147.66円。
急速な円安を受け、ネットでは悲鳴の声も出ている。物価上昇がさらに加速するのではないかという懸念のほか、「海外旅行が遠のいていく」という声も。物価は上がるものの、経済の好調が原因ではないため、給料の上昇には悲観的な人が多い。米国の学校に学費を払うまでに円安が止まってほしいという投稿もある。
一方で、円安を前向きに捉える見方も散見される。株式投資をしている人にとっては、米国株の価値が円安で増加したほか、日本株にもプラスになるという見方も出ている。同日、ユニクロなどを運営するファースト・リテイリングは円安が進んだことで円ベースの業績が押し上げられたとし、2022年8月期の営業利益予想を2900億円に上方修正した(従来予想2700億円)。ドルベースで日本の人件費が下がったことから、組み立てもソフトウェア開発も日本で行ったほうが安くなるという声もあった。
(提供:ゲッティイメージズ)
- 円安進む 1ドル137円突破、24年ぶり安値更新
7月11日の為替は円安ドル高が進んだ。日本時間9時過ぎに円安が加速し、一時137円前半となり24年ぶりの安値を更新した。11時現在も137円台で推移している。
- 円安加速、136円台に 背後に日本国債ショートの投資家の影
6月14日〜15日に米FRBが決定したFOMCでの0.75%利上げに続き、スイス、英国も利上げを決定。かたや日銀は超低金利政策を維持。ここにきて日本国債売り(ショート)を仕掛ける投資家も。日銀頼みの悪い円安加速への金融政策は通用しきれるか。
- 止まらない円安、135円台に突入 6月に入ってから8円下落
円安への動きが止まらない。6月13日朝のドル円レートは、午前10時前後に1ドル135円台まで値下がりした。円相場が135円台となったのは、2002年2月以来、約20年4カ月ぶりとなる。
- ドル円125円半ばに 6年半ぶりの円安水準
4月11日、ドル円為替は再び急速に円安が進み、125円半ばに至った。2015年8月以来、6年半ぶりの円安水準だ。先週末8日は124円30銭前後だった。11日の1日で1円以上円安になった形だ。
- 2022年後半のドル円相場を展望する
6月10日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)では、市場予想を上回る物価の伸びが確認され、また、6月14日、15日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大幅利上げによるインフレ抑制姿勢が明示され、多少の景気減速は止むを得ないとの考えが示唆されました。これを受け、三井住友DSアセットマネジメントでは6月20日、ドル円相場の見通しを、ドル高・円安方向に修正しました。
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