JR東日本は、短距離の高頻度利用者に対してもリピーター戦略を提供している。従来の回数券が9月末をもって終了することになったものの、すでにSuicaを利用したリピーター向けサービスを提供している。
テレワークでも、ときどきは出社しなくてはいけない人も多いだろう。そうした人向けに、「リピートポイントサービス」を提供している。同一運賃区間の利用が同じ月に10回で、運賃1回分の「JRE POINT」を還元している。月11回以上の利用で、1回ごとに運賃の10%が還元される。また、在来線の乗車でもポイントが貯まる。
在来線特急でも、「えきねっとチケットレスサービス」では紙のきっぷより割安になり、Suicaの利用と組み合わせられる。在来線特急の高頻度利用者には、このサービスは便利だ。
JRの特急や新幹線は、ネット予約を活用することで、利用者に前払いの負担がなくてお得なサービスをリピーターに提供でき、しかも回数券にあるような時期の制限などをなくすことができた。
リピーターのロイヤルティを高めることで、鉄道事業の安定収入に貢献する。チケットレスとポイントサービスなどを組み合わせることで、コロナ禍でも利用者減少を克服するようなサービスを提供できている。
紙のきっぷ時代にはできなかったことが、テクノロジーの発展で可能になったことがいくつかある。利用者への負担を減らして利便性を向上させることができれば、今後も戦略的にロイヤルティを高めることができるだろう。
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
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