アマゾン・ドット・コム(AMZN)は7月28日(米国現地)に2022年4-6月決算を発表した。売上高は1212億3400万ドル(前年同期比7.2%増)、営業利益は33億1700万ドル(前年同期比57.0%減)、最終損益は20億2800万ドルの赤字(前年同期は77億7800万ドルの黒字)だった。
AWS(AmazonWebService)のクラウド事業が好調で、33%の増収と36%増の増益を出した。一方、コマース部門は北米で6億2700万ドル、国際で17億7100万ドルの赤字となった。純利益は、出資先の米電気自動車(EV)メーカーのリヴィアン・オートモーティブの39億ドルの減損損失から純損失となった。
(出所:Amazon Webページ)
(出所:筆者作成)
(出所:Press Release)
22年7-9月の会社計画は、売上高が1250億ドルから1300億ドルのレンジ、営業利益が0から35億ドルのレンジとなっている。この中には、7月12〜13日に開催された有料会員向け大規模セール「プライムデー」が加わる。世界的なサプライチェーン問題に加えて、人件費、変動する為替動向といったマクロ経済状況との戦いは続き、苦戦のEC事業から好調のクラウド事業へ重点をシフトする。
- メタ、四半期で初の減収 メタバース立ち上がりには時間
メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)は7月27日(米国現地時間)に第2四半期となる2022年4-6月決算を発表した。売上高は288億2200万ドル(前年同期比1%減)、純利益は66億8700万ドル(同36%減)だった。広告需要が低下したことによる四半期ベースで初の減収となった。次の第3四半期(7-9月)では、売上高を260億−285億ドルのレンジで予想。
- 好調アルファベット決算、ただしYouTubeは増収率にブレーキ
アルファベット(旧グーグル)は7月26日(現地時間)に第2四半期となる2022年4-6月決算を発表した。増収減益であった。主力事業となる「広告事業」の1つであるYouTube広告収入は21年第4四半期に出した前年同期比25%増から、前回の22年第1四半期が同14%増、今回が5%増と成長にブレーキがかかった。TikTok(ティックトック)との競争激化が増し、企業の広告出稿が手控えられたことが要因と説明された。
- ツイッターとマスク氏の法廷闘争へ 買収関連費用3300万ドルも業績の重し
ツイッター(TWTR)は7月22日(米国現地)に2022年4−6月決算を発表した。収益対象になる1日当たりアクティブユーザー数(mDAU)は2億3780万人(前年同期比16.6%増)であったが、広告業界の逆風にマスク氏の買収保留が重なり減収減益となった。マスク氏と見解が異なる偽アカウントやスパムの比率はmDAUの5%未満と発表。ツイッターとマスク氏の法廷闘争が始まる。
- 中国都市封鎖が響いたテスラ決算 売上高の四半期過去最高更新は止まる
米テスラ・モーターズ(TSLA)は、7月20日(米国現地)に第2四半期となる4−6月決算を発表した。売上高・純利益とも前年同期比では増収増益となったが、20年に黒字転換して以降続いてきた前四半期比での過去最高更新は止まった。中国都市封鎖(ロックダウン)の影響でEV販売台数は3四半期ぶりに30万台を割り込んだ。
- ネットフリックス決算 4〜6月会員数の落ち込み、事前予想の半分にとどまる
米ネットフリックス(NFLX)は7月19日(米国現地)に2022年4―6月決算を発表した。注目された四半期ごとの新規会員数の減少は、事前会社予想だった200万人に対して、半分の97万人に留まった。また、次の7月―9月の予想は100万人増とし、半年ぶりに増加を見込む。
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