江崎グリコは8月4日、2022年12月期第2四半期の決算を発表した。売上高は1391億円(前年同期比0.9%増)、営業利益は69億円(同31%減)だった。国内では菓子、特に冷菓が不振で、海外では中国のロックダウンも上海に工場を持つグリコにとって大きな痛手であった。
中国を除くと2.9%増収となった。また、原材料価格の上昇が減益の大きな要因になった。
(出所:江崎グリコWebページ)
江崎グリコの売上高は国内が8割、海外が2割となっている(22年12月期第2四半期現在)。
今回、期初に出した通期計画を見直した。売上高は前年度実績の2926億円に対し、当初計画が3033億円だったのを3010億円に、営業利益は同193億円に対し、当初の205億円を150億円に、当期純利益は同135億円に対し、当初の140億円を110億円と下方修正した。
(出所:筆者作成)
江崎グリコは今年、創業100年を機に40年続いた江崎勝久氏から長男への社長交代を実現した。半期を経て、8月23日から値上げと内容量変更を順次実施する。消費者に受け入れられるかどうか、さらなる価格改定も選択肢に入れている。
(出所:Press Release)
- カカクコム増収増益 食べログ・価格.comだけじゃない
カカクコムは8月3日、2023年3月期第1四半期の連結決算を発表し、まずは増収増益となった。食べログのネット予約数は第1四半期で1224万人、コロナ前の20年比でも40%増となった。一方、価格.comではショッピング事業が減収となり、半導体をはじめとする部材不足が響き、供給面の問題は長期化している。
- カルビー、ポテチ販促抑制の長期化響く スナック菓子の本格値上げも
今秋、スナック菓子の本格値上げに踏みきるカルビーは8月2日、2023年3月期第1四半期の連結決算を発表した。増収減益の内容だが、売上高・利益ともに会社の期初計画は達成された。
- JALとANA 3期ぶりの黒字に向けテイクオフなるか
日本航空(JAL)とANAホールディングス(ANA)は8月1日、2023年3月期第1四半期の連結決算を発表した。共に前年同期比で赤字幅が縮小し、営業利益はJALが275億円の赤字、ANAが13億円の赤字まで改善。両社は世界的なコロナウイルス感染とともに21年3月期、22年3月期と赤字転落。今期は3期ぶりの最終黒字に向けテイクオフとしたいところだが、感染症7波、為替の大幅な変動、燃料費コストの増大という乱気流がある。
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セリアは7月29日、2023年3月期第1四半期の決算(非連結)を発表した。巣ごもり反動、人手不足、円安、原材料高、業界の寡占化という環境下で、増収(微増)減益だった。業界内では脱100均の動きは強まるだろうが、セリアは「おしゃれ」「オリジナリティ」で商品開発を進める。100均を貫けるか、セリアにとって勝負の1年だ。
- ジンズホールディングス、過去最高純益見込みから大幅に下方修正
ジンズホールディングスは7月13日、2022年8月期第3四半期の連結決算を発表した。第3四半期までの累計(21年9月〜22年5月)で、売上高は499億円(前年同期比4.6%増)、営業利益は27.5億円(同30.9%減)、経常利益は31.4億円(同21%減)だった。今期は過去最高純益となる通期40.3億円を見込んでいたが、9.2億円(計画比77%減)と大幅に下方修正した。
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