大ヒットの「ネッククーラー」、技術進化で冷却方式もさまざま、節電にも知らないと損?業界最前線(2/7 ページ)

» 2022年08月11日 07時00分 公開

ネッククーラーの火付け役はサンコー

 ネッククーラーを国内市場で最初に製品化したのが、秋葉原に拠点を置くサンコーだ。

 ハンディファンは、暑い日に使っても熱い風が吹くだけになってしまう。ならば、冷蔵庫くらいに冷えた物を体に貼り付ければいいと同社は考えた。

 そこで、電流を流すと熱が移動し、片面が冷たく冷える性質を持つ「ペルチェ素子」に注目した。パソコン用のCPUクーラーの部品としても使われるこのペルチェ素子を利用してネッククーラーを開発。15年に初代モデル「USBひんやりネッククーラー『こりゃひえ〜る』」(4980円・当時)を製品化した。

 首に巻き付けて電源をオンにすると、首に接するプレート部の温度が外気温より10℃下がり、ひんやり感を長期間味わうことができるのだ。

15年発売の「USBひんやりネッククーラー『こりゃひえ〜る』」は、コミケなどの暑さ対策を念頭に開発されたという。当時は2000台を生産し、完売

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