年会費無料クレジットカードの満足度 3位「JCBカード」、2位「楽天カード」、1位は?J.D. パワー顧客満足度調査(3/3 ページ)

» 2022年08月30日 15時15分 公開
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ヘビーユーザーの満足度が低下、そのワケは?

 クレジットカード4部門合計の総合満足度スコアは前年からプラス1ポイントとほぼ横ばいだった。

 ファクター別では、「クレジット機能」「手続き・サポート」「年会費」の3ファクターが向上し、中でも「年会費」と「手続き・サポート」はプラス10ポイント以上向上した。一方で、「ポイントプログラム」や「会員向けサービス/特典」の2ファクターは前年から横ばい圏内の動きに止まった。

 業界全体の総合満足度が前年から横ばいの中、メインカードのヘビーユーザー(クレジットカードを2枚以上保有し、保有クレジットカード全体の1カ月の平均支払い金額が10万円以上で、主利用カードの利用比率が80〜99%の利用者)の総合満足度は前年比マイナス13ポイントと大きく低下した。

 中でも「ポイントプログラム」における満足度はマイナス20ポイントと最も大きな低下となった。他にも「クレジット機能」や「会員向けサービス/特典」「手続き・サポート」ファクターの中の「コールセンター」でマイナス10ポイント以上低下した。

photo クレジットカード業界全体の総合満足度

 同社のグローバル・ビジネス・インテリジェンス部門の梅澤希一常務執行役員は、「今回の調査で、メインカードヘビーユーザーの総合満足度の低下が目立ち、これは『ポイントプログラム』に対する満足度の低下が主因であった。背景として、コロナ禍で顧客の行動様式が変容し、提供する『ポイントプログラム』や『会員向けサービス/特典』が顧客のニーズに合っていないことが考えられる。一方、行動制限が緩和される中でヘビーユーザーの『タクシー』や『百貨店/ショッピングモール/駅ビル』での利用率が上昇していて、今後は行動様式のさらなる変化に対応したサービスの提供で、メインカードヘビーユーザーの満足度向上を図ることが重要と言えそうだ」とコメントした。

「モバイルアプリ」の利用者は増加

 「モバイルアプリ」の利用者は増加していて、利用明細(請求金額)確認でのモバイルアプリ利用は、21年からプラス5ポイントも増加、本調査では29%となった。Webサイトやモバイルアプリによる各種手続きや問い合わせも、前年からプラス4ポイント増加し23%となった。

photo モバイルアプリの利用率

 利用明細(請求金額)の主な確認方法別に総合満足度を見ると、最も高かったのは「モバイルアプリ」(676ポイント)で、次いで「Webサイト(パソコン用・スマートフォン用)」(641ポイント)、「郵送物(紙)」(613ポイント)だった。

photo モバイルアプリの利用と満足度

 Webサイトやモバイルアプリによる各種手続きや問い合わせの方法別に総合満足度を見ても「モバイルアプリ」(712ポイント)が最も高く、次いで「スマートフォン用Webサイト」(691ポイント)、「パソコン用Webサイト」(667ポイント)となった。

 今回の調査は、クレジットカード会社が発行するプロパーカードを保有する20〜69歳の本会員を対象に、インターネットで行った。期間は22年5月上旬〜中旬、有効回答数は7655人。 

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