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外資系企業で結果を出す人が重要視する“超実践的スキル”外資系1年目の教科書(3/4 ページ)

» 2022年09月05日 06時00分 公開
[山口畝誉ITmedia]
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自己主張が強い外資系でも「聴く」が最も大事

 さらに、相手に注意を向けて全身全霊で聴いていると、単に話の内容だけではなく、相手の心の動きや話の意図なども無意識のうちに理解することができます。そうした態度こそが、信頼関係の構築につながっていたのです。

 このように、自己主張が強いといわれる外資系でも、やはり聴くことがコミュニケーションにおいては最も大事だと言えます。聴く姿勢を取ることで、話す側も話しやすくオープンになり、自己開示して信頼を寄せてくれるようになります。

外資系 聴く姿勢が信頼につながる(画像提供:ゲッティイメージズ)

 実際に聴くことや信頼関係の構築は、カウンセリングの分野で最も重要視されています。

 現在私はコーチングをしているのですが、カウンセリングやコーチングの場面で一番重要なのが、クライエント(カウンセリングやコーチングを受ける方)と信頼関係を築くことです。そして、信頼関係を築くには相手の世界観を尊重して、「あなたのことを何も知りません。もっと教えてください」と最大の興味を持って聴くことから始まります。

 また、カウンセリングでは、カウンセラーの基本的な態度として必要とされているものが3つあります。

 受容・共感・自己一致です。

 受容とは、相手を判断したり否定したりせずに、ただ「受け入れる」こと。決して、同意するということではなく、あくまでも相手の存在を「ありのままでOKですよ」と受け入れることです。

 共感とは、相手の世界観を尊重することです。あたかも相手が感じているように感じることであり、同感とは違います。目の前の相手がどのような世界を見て、聞いて、感じているのかを想像しながら、相手の視点に立って感じることです。

 自己一致とは、カウンセラー自身がありのままでいることです。自分自身がどのように感じているかに気付き、それが一致しているということです。仮に何か違和感があったとして、その自分を客観的に観察できる状態を意味します。

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