――少し例えが変わりますが、企業規模によっても部下・後輩への接し方は変わるのでしょうか。
田中: 傾向として大企業に勤めている人の方が、言語化することに慣れている気がします。今までやったことがない仕事を始める時に、「この仕事にはどういう目的があるのか」「どこが肝なのか」といった部分を日常的に言語化する機会が多いのかと思います。
一方中小企業だと、その人のパワーやスキルで回っている部分が大きいので、言語化するよりも「仕事をとにかくやる」という傾向にあります。ですので、部下や後輩に仕事内容を一通り説明した後、「分からないことがあったら聞いて。以上!」といった感じで終わってしまう人も多いかと思います。
――えっ、私もよく「分からないことがあったら聞いて」と後輩に言ってしまうのですが……何が良くないのでしょうか?
田中: ほとんど効果がないというか、そう言われても部下や後輩は聞いてこないですよね(笑)。
――確かに、私も上司から言われたら聞きづらいなとは思っていました……。では、どのように声かけをしたら良いのでしょうか。
田中: 説明した後に「分からないことある?」ではなく、「説明を聞いた上で、どうやるか話してみてもらえる?」と尋ねるのは効果的です。分かっていることと分からないことがアウトプットされるので、後輩が分かっていない部分があれば、もう一度説明してあげるとだいぶ変わるかと思います。
――ありがとうございました。
人事評価項目を活用する、「分からないことがあったら聞いて」は使わない――。世代や年齢を問わず、少し意識するだけで部下や後輩との関係値は大きく変わってくるのではないだろうか。
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