単身者向け「住み続けたい駅」TOP10で「東急世田谷線」が半数を占めた理由たった10駅しかないのに(2/2 ページ)

» 2022年10月15日 07時00分 公開
[ITmedia]
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世田谷線沿線の特徴をSUUMO編集長はこう分析する

 首都圏 東京23区シングル家賃8万円以下の住み続けたい駅ランキングには、上位から順に「山下」(2位)、「上町」(3位)、「宮の坂」(5位)、「松陰神社前」(8位)、「松原」(9位)がランクイン。SUUMOの池本洋一編集長は、「東急世田谷線は都心直結の沿線ではないが、渋谷直通のバスが通っており利便性は悪くないと考えています。さらに言えば、小田急線や田園都市線まで徒歩圏でアクセスできます。また、世田谷エリア発祥の『スーパーオオゼキ』の旗艦店があるなど、買い物にも便利なエリアです」と説明する。

世田谷 渋谷直通のバスが通っており利便性は悪くない(発表用資料より引用)
世田谷 スーパーオオゼキなど買い物に便利な場所も多い(発表用資料より引用)

 また、東急世田谷線エリアはもともと若者が多い街ではなかったが、2015年ごろから急激に若者が増加。若者が集まる店が増えているという。池本編集長は、若者が飲食店で集まり会話をする中で、「私もここに引っ越してこようかな」「この地域で店を出そうか」という循環が起き始めていると分析する。

世田谷 2015年ごろから若者が増加(提供:ゲッティイメージズ)

 「このエリアは20代にとっての“飲みたい店”やチェーン店が少ない街でした。しかし、14年ごろから若者が経営するカフェや飲食店が続々と開業。また、世田谷で起業している人を応援するメディア『せたがやンソン』で挑戦する若者の紹介を行うなど、独自の取り組みを強化しています。一部エリアでは空き物件がなくなるほどの人気を誇るようになりました」(池本編集長)

世田谷 せたがやンソン(せたがやンソンのトップページ)

 マイナーながら、都心部へのアクセスの良さという優れた利点を持つ東急世田谷線。相次ぐ物価上昇や在宅からオフィス出社に切り替える企業が増える中、同線に、若者向け事業を手掛ける企業などの熱い視線が今後注がれそうだ。

世田谷 東急世田谷線(発表用資料より引用)

【お詫びと訂正:10月15日午前7時の初出で、「スーパー大関」と記載いたしましたが、誤りでした。正しくは「スーパーオオゼキ」です。10月17日午前10時、該当箇所を修正いたしました。お詫びして訂正いたします。】

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