食品トレーやめて、鶏肉をそのまま袋詰め 当初は心配する声もあったサミットの取り組みが支持されたワケ収納・持ち歩きに便利と話題(1/3 ページ)

» 2022年09月29日 08時30分 公開
[ITmedia]

あの店が支持される秘訣:

 スーパー、コンビニなど小売り各社は、「顧客満足度」を高めるためにさまざまな工夫をしている。レジ袋の無料配布継続、正直すぎると話題のポップなど、各社が顧客に支持される秘訣を取材した。

連載第1回:セコマの店内調理「ホットシェフ」 なぜ道民に愛されるのか

連載第2回:「セコマ」はなぜ、レジ袋無料を続けるのか トップが「これでよかった」と語る背景

連載第3回:「品質がよくない」「普段の1.5倍の値段です」 顧客満足度No.1のスーパーで見つけた“正直すぎる”ポップの真意

連載第4回:商品をぐるりと一周する不思議なバーコード レジ打ちにかかる時間をどれだけ削減できるのか

連載第5回:レジ袋の代わりに「指定ごみ袋」を販売 イオンが提案するマイバック以外の新しい選択肢

連載第6回:本記事


 食品スーパーを展開するサミットは、肉類をそのまま袋に入れて販売する「ノントレー包装」を採用している。食品トレーを使用していないため、利用者からは「ごみが減って助かる」「かさばらなくて良い」などと好評だ。精肉売り場を見渡すと、牛肉、豚肉ではほとんどの商品で食品トレーを使用しており、ノントレー包装を実施しているのは鶏肉がメインのようだ。精肉部・バイヤーの白鳥太一さんは、鶏肉に限定してノントレイ包装を導入しているのには“ある理由”があると話す。

サミット サミットの「ノントレー包装」 導入のきっかけは?
サミット 「ノントレー包装」

「ノントレー包装」の概要

 サミットでは、びりっと破けるタイプの袋で肉を覆っている。鶏肉での導入がメインで、内容量に関わらず全ての規格を「ノントレー包装」で販売。大容量タイプは保管時の利便性向上のため、チャック付きの袋を採用している。

サミット 「ノントレー包装」

 袋に詰める作業は機械で行う。専用の機械に鶏肉を置くと、数秒で袋に入った鶏肉と値札シールが出てくる。作業効率は食品トレーを使用する場合と“ほぼ変わらない”という。なお、チャック付きの袋は手詰めで作業する。

サミット 「ノントレー包装」専用の機械
サミット 「ノントレー包装」専用の機械
サミット 専用の機械に鶏肉を置くと、数秒で袋詰めが完了する
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