商品のパッケージをぐるりと一周している不思議なバーコードを見つけた。生鮮食品・加工食品を中心としたディスカウントストアの運営を行うビッグ・エー(東京都板橋区)が提供している「多面バーコード」だ。
牛乳パックは側面にぐるっと一周、ペットボトルには各側面に3個のバーコードが付いているなど、商品によってバーコードの数や大きさ、デザインが異なる。多面バーコードを導入している商品では、内容表示やパッケージデザインに配慮しながら最大4カ所にバーコードを付けているという。
商品本部商品企画部の半夏潤王さんは「レジ待ちの時間を短縮して、少しでも買い物を快適にできるようにしようと考え、多面バーコードを開始した」と話す。
通常だと、レジではバーコードがどこにあるか探す時間が必要だ。しかし、多面バーコードは商品のあらゆる場所にバーコードがあるため、手元を見なくてもスキャンできる。
「多面バーコードの商品を扱う場合、レジの訓練を全くしたことがない人でも、スキャンにかかる時間を1商品当たり最低1秒削減できることが分かっています。これは、年間で最低でも3万1000時間の短縮につながるということです(1秒×年間の販売品数)」(半夏さん)
セーフィー(東京都品川区)が実施した「スーパーでの買い物に関する調査」によると、買い物におけるストレス、スーパーへの不満の1位は「レジ待ちの長さ」というデータが明らかになっている。多面バーコードはスーパーでのいらいらを解消し、利用者の満足度を高めることに大きく貢献していそうだ。
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