商品をぐるりと一周する不思議なバーコード レジ打ちにかかる時間をどれだけ削減できるのか多面バーコード(1/3 ページ)

» 2022年08月11日 07時00分 公開
[大村果歩ITmedia]

 商品のパッケージをぐるりと一周している不思議なバーコードを見つけた。生鮮食品・加工食品を中心としたディスカウントストアの運営を行うビッグ・エー(東京都板橋区)が提供している「多面バーコード」だ。

 牛乳パックは側面にぐるっと一周、ペットボトルには各側面に3個のバーコードが付いているなど、商品によってバーコードの数や大きさ、デザインが異なる。多面バーコードを導入している商品では、内容表示やパッケージデザインに配慮しながら最大4カ所にバーコードを付けているという。

スーパー ビッグ・エーで見つけた巨大バーコードの正体は?
スーパー 「多面バーコード」という

スーパーで感じるあの“いらいら”を解消

 商品本部商品企画部の半夏潤王さんは「レジ待ちの時間を短縮して、少しでも買い物を快適にできるようにしようと考え、多面バーコードを開始した」と話す。

 通常だと、レジではバーコードがどこにあるか探す時間が必要だ。しかし、多面バーコードは商品のあらゆる場所にバーコードがあるため、手元を見なくてもスキャンできる。

スーパー ラップはぐるりと一周バーコードが付いている

 「多面バーコードの商品を扱う場合、レジの訓練を全くしたことがない人でも、スキャンにかかる時間を1商品当たり最低1秒削減できることが分かっています。これは、年間で最低でも3万1000時間の短縮につながるということです(1秒×年間の販売品数)」(半夏さん)

スーパー PBのとろろ昆布
スーパー PBのとろろ昆布

 セーフィー(東京都品川区)が実施した「スーパーでの買い物に関する調査」によると、買い物におけるストレス、スーパーへの不満の1位は「レジ待ちの長さ」というデータが明らかになっている。多面バーコードはスーパーでのいらいらを解消し、利用者の満足度を高めることに大きく貢献していそうだ。

スーパー  セーフィー「スーパーでの買い物に関する調査」より
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