2020年7月、小売業におけるプラスチックごみの削減を目指し、レジ袋が有料になった。レジ袋は環境を害する悪役とは限らない。家庭のごみ箱やキッチンで再度活躍するからである。
イオンリテールは各地方自治体と協業し、そんなレジ袋有料化の弊害を解消する画期的な取り組みを実施している。各市区町村の「指定ごみ袋」をレジ袋の代替品としてばら売りしているのだ。この取り組みはTwitterで話題を集め、消費者からは「画期的だ」「全国展開してほしい」と支持する意見が多く見られた。
そもそも指定ごみ袋とは、家庭からごみ集積場に出るごみを入れるための袋で、形や大きさ、デザインなどを市区町村が定めて販売している。指定ゴミ袋以外のゴミは受け付けないという自治体も多い。
同社は「イオンスタイル幕張新都心」で、20年4月20日から指定ごみ袋のばら売りを開始。現在は千葉市と連携し、千葉市内の「イオン」「イオンスタイル」8店舗で展開している。販売している指定ごみ袋は5種類で、45リットル(36円)から5リットル(4円)まで幅広いサイズを用意した。大きいサイズは主に寝具や衣料品売り場で、小さいサイズは食品売り場で販売している。
同社の広報担当者に導入の目的を聞くと「イオンでは環境保全に関する取り組みを強化しており、1991年からマイバッグ持参を呼び掛けています。しかし、マイバッグを忘れてしまう場合や想定以上に買い物をしてしまいマイバッグに入りきらず、レジ袋を追加で購入されるお客さまが多くいらっしゃいます。そういう方にレジ袋以外の選択肢として指定ごみ袋を販売することに至りました。お客さまの利便性を向上しつつ、レジ袋削減を目標としています」とコメントした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング