ファミリーマートを訪れた際、飲料売り場の隙間からロボットが見えた。なにやらせっせと飲料を補充しているらしい。ロボットの動きを観察してみると、想像よりゆっくりと動いているのが印象的だった。
ファミリーマートは8月から、飲料補充AIロボットを本格的に導入し始めた。飲料補充ロボット「TX SCARA」は、24時間に1000本、1時間に約40本飲料を補充し続けるという。もう少しスピードアップしたほうが効果的ではないのか?
同社執行役員 開発推進室長兼ライン・法人室長の狩野智宏氏に、導入の経緯や目的を聞いた。
ファミリーマートは、ロボットベンチャーのTelexistence(東京都中央区)が開発したAIロボット「TX SCARA」と店舗作業分析システム「TX Work Analytics」の導入店舗を拡大する方針を掲げている。「TX SCARA」は、店舗従業員への作業負荷が大きい飲料補充業務を24時間行う。商品を納品後、従業員が飲料の商品棚の裏にあるプレハブ型冷蔵庫の中にある在庫棚に飲料を補充。AIロボットは在庫を陳列棚に移す作業を担う。
「TX SCARA」は事前に取り込んだデータに基づいて飲料補充を行う。販売データに加えて新商品情報や季節、販売時間などを考慮して陳列の順番、量などを定めている。そのためロボットは、どの商品がどの時間に売れるかを認識しており、売れる商品から優先して陳列することが可能になっている。
「TX SCARA」にミスや誤作動があった場合は、Telexistence内のメンテナンスチームが遠隔操作で対応する。例えば補充した飲料が倒れてしまった場合は、遠隔操作で倒れた飲料を直すことができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング