「今の生活に満足」高校・大学生で5割超 30歳以下の価値観は?多様性求める若者

» 2022年11月02日 07時00分 公開
[ITmedia]

仕事に役立つ調査データ:

消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。

 生活者の意識調査などを行うCCCマーケティング総合研究所(東京都渋谷区)は、年代別意識調査を実施し、「Under30」(16〜29歳の男女)の生活価値観や労働観に関する意識を分析した。その結果、高校生・大学生の5割超が「今の生活に満足している」と回答。Under30が職場環境に求める割合として最も高かったのは「多様性の尊重」だった。

CCCマーケティング総合研究所はUnder30の生活価値観に関して分析した(プレスリリースより、以下同)

 調査では、高校生・大学生・会社員など23〜26歳・会社員など27〜29歳の4ステージに分けて分析した。

 まず、生活価値観に関する調査では、学生(高校生・大学生)は「今の生活に満足している」との設問に「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた割合がほぼ5割以上あった。23歳〜26歳の有職者では、男性が42.8%、女性が39.9%。27〜29歳では男性35.4%、女性37.2%となり、年齢が上がるにつれて低くなる傾向がみられた。

 「幸せになるためにはお金が必要だ」との項目には、4ステージ全てで「あてはまる」「ややあてはまる」の合計が7割に達した。一方で「収入が少なくても自分が好きなことをできている方が幸せだ」の項目では、大学生の男女ともに5割を超えた。収入よりも、自分らしさや自分の好きなことが出来る環境へのあこがれが、大学生に表れている様子がうかがえる。

生活価値観に関する調査

 Under30の労働観についても、項目ごとに「あてはまる」「ややあてはまる」の合計を算出した。働く環境については「差別や偏見のない職場環境で働きたい」という項目が全ステージで7〜8割となり、他の項目に比べて高い数値になった。

 「無理のない範囲で、仕事とプライベートを両立して働きたい」の項目でも7〜8割と高く、ワークライフバランスへの意識が高い様子がうかがえる。

労働観に関する調査

 CCCマーケティング総研は「労働力の不足から、採用を強化している企業も多い中、自社の強みとして働き方の柔軟な発想や仕事の仕方、多様性を尊重する、そんな環境を整えることが、若い労働力を引き付ける魅力のひとつになりそうだ」とコメントしている。

 調査は全国の16歳以上の男女を対象に6月23〜30日にインターネットで実施した。有効回答数は1万1033サンプル。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.