消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
11月15日は「かまぼこの日」。かまぼこが日本の歴史に初めて登場するのが平安時代の1115年であることにちなみ、日本かまぼこ協会が1983年に制定し、消費拡大などを促している。そこで、今回は総務省家計調査より、2021年のかまぼこ支出額が多い地域をランキング化。世帯当たりの支出額が最も多かったのは、仙台市で8128円だった。
調査は県庁所在地・政令指定市の2人以上の世帯を対象に、21年の1年間にかまぼこ製品に支出した金額を集計した。2位は長崎市の6044円、3位は富山市の4997円だった。全国平均は3049円だった。
支出額トップの仙台市は、笹かまぼこが有名だ。1935年創業の阿部蒲鉾店(仙台市青葉区)が、伊達家の家紋「竹に雀」の笹にちなみ、「仙台名産・笹かまぼこ」と命名し、全国的に知られるようになった。「笹かま」は1972年に商標登録されており、名称を使用できるのは宮城県の業界団体に加入するメーカーと、食品メーカー「紀文食品」のみとなっている。
一方、コロナ禍でかまぼこの支出額は減少した。19年まで4年連続で1万円超えと、支出額の首位を長年守っている仙台市だが、感染が拡大した20年は7809円まで落ち込んだ。リモートワークなどの浸透で、保存が便利な冷凍食品の需要が高まったことが背景にあるとみられている。
贈答品としても人気のかまぼこ。コロナ禍の行動制限がなくなり、人々の移動も活発になる中、帰省や旅行時の土産品としての需要回復も期待されている。
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