「顔認証」の仕組みは、こうである。利用するには専用のカメラを使って、自分の顔を撮影して認証させる。トライアルの会員カードをシステムに読み込ませて、顔写真を登録する(このときに会員カードにひも付ける)。「自分の顔を登録するのは、ちょっと抵抗感があるなあ」と感じられた人もいるかもしれないが、そのまま保存するわけではない。顔のいくつかの特徴を認識して、記録するというわけだ。
このシステムの最大の特徴は、24時間アルコール類の販売が可能になること。登録するときに氏名と生年月日が確認できる運転免許証が必要で、そのデータを会員カードにひも付ける。やや複雑な話になってしまったが、登録が完了すれば、店側はお客の年齢を把握することができるので、スタッフが対面で確認しなくても販売できるようになるのだ(税務署も確認済み)。
トライアルの主力店舗である「スーパーセンタートライアル」よりも売場面積が狭い、次世代型の店舗「トライアルGO 脇田店」(福岡県宮若市)で2022年4月、「顔認証」を導入した。実証実験という形で、顔認証のシステムを導入したわけだが、利用できるのは関係者のみ。トライアルの社員、システムにかかわったメーカー、宮若市の職員、総勢250人ほどが利用したところ、どのような結果が出たのだろうか。
トライアルグループの「Retail AI」社で働く永井義秀さん(X Camera/IoT Solution Department Product Manager)に聞いたところ、「利用者からは『心地いい』という言葉が多かったですね」とのこと。顔認証システムを使って「心地いい」とは、どういう意味か。
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