ハラスメントに対する被害者自身の対応についても聞いた。最も多かったのは「特に何もしなかった」で全体の4分の1を占めた。また、周囲の人がハラスメントを受けている光景を目撃した後の対応についても聞くと、「特に何もしなかった(=傍観行動をとる)」と答えた人が最も多く41.4%、次いで「被害者の相談に乗った/声をかけた」が40.7%となっった。
上司のマネジメントとハラスメントの関係を見ると、上司の多くは「飲み会やランチに誘わないようにしている」(75.3%)や「ミスをしてもあまり厳しく叱咤しない」(81.7%)など、ハラスメントを回避するような行動を多く取っていることが分かった。
一方、こうした上司の行動は、部下に上司との心理的な距離感を感じさせ、上司との距離感を感じている部下ほど、過去1年間の成長実感を得られていない現状が浮かんだ。
同研究所は「ハラスメント防止と部下の成長を両立させている一部のマネジャーは、回避的なマネジメントではなく、メンバーの話を丁寧に聞き切るような『傾聴行動』を多く行っている」と説明。「職場での対話的コミュニケーションを促進するようなマネジメントの訓練や『育成志向のハラスメント対策』が検討されるべき」だと指摘している。
調査は全国の20〜69歳の働く男女約2万8135人を対象に、8月30日〜9月5日にインターネットで調査を実施した。
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