スタバの黒板アートの名手「GAHAKU」に聞く “商品の魅力を最大限に伝える”コツ使うのは“11色”だけ!(2/5 ページ)

» 2022年12月06日 08時00分 公開
[大村果歩ITmedia]

備品を駆使してリアルさを追求

 市村さんが勤める店舗はサービスエリア上にあり、全国から利用客が集まる。また、店の前を通る人が多いのも特徴だ。市村さんは黒板アートを描く際に、「おいしそうに描くこと」「インパクト」の2つを常に意識しているという。

 「私の勤める店舗は毎日多くの人でにぎわい、人通りの多い店舗だからこそ、一瞬で目を引き、足を止めていただけるくらいインパクトのある作品にすることを心掛けています。商品を際立たせるために装飾は控えめにしつつ、季節感を交えて華やかに表現しています。また、商品を魅力的に、おいしそうに描くことは常に意識しています。ホイップを表現するためにラップを使用したり、指紋が付かないように手袋を着用したり、商品の質感には特にこだわっていて。店舗にある何かしらの備品を使用していろいろな技法を生み出していますね」(市村さん)

GAHAKU 備品を駆使してリアルさを追求

使用できるのはたった「11色」

 実は、スタバの黒板アートで使用しているのはたった「11色」の水性チョークペンだ。市村さんは「限られた条件下でどれだけ商品を魅力的に見せられるか、毎回悩んでいます」と話す。

 「通常のバリスタ業務の合間に作業するので、限られた時間、条件の中で商品をおいしそうに見せることには毎回苦労しています。11色の色を混ぜて商品が一番魅力的に伝わる色を表現するだけではなく、ハイライトを入れることでキラキラさせるなどの工夫も施しています。他の店舗の作品や歴代のGAHAKUの作品を見て勉強し、よりおいしそうに見える描き方を追求していますね」(市村さん)

GAHAKU たった「11色」で描いたオファリングボード

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