西武HDの後藤高志社長は『日本経済新聞』(11月29日)のインタビューで、池袋が家電量販店の激戦区になるのは好ましくなく、百貨店の文化的側面を大切にしたいと答えていた。記事によると、池袋はアートやカルチャーが集まる文化都市として街づくりを進めていて、そこに西武池袋店は調和する必要があるとしている。百貨店はブランド店を中心に、街の文化発信拠点としての役割を果たしてきたという。
西武鉄道と西武百貨店のルーツをたどると、もともと同じグループだったので、遠い親戚のような存在ではあるものの、現在は資本関係がない。ただ、西武池袋本店は土地面積の約50%、延べ床面積の約10%を西武鉄道が保有している。
事実上、西武池袋本店と西武鉄道の池袋駅は一体となっており、西武池袋本店の家賃を西武鉄道が受け取っていることになる。資本関係はなくても、過去の歴史的経緯から百貨店は西武池袋駅の上にある。後藤社長は、百貨店の文化的側面を重視し、池袋に文化発信拠点が存在することの重要性を訴えているのだ。
百貨店は、安さをウリにした量販店とは異なり、文化の中心となる場所として西武鉄道の池袋駅上に存在すべきだ、というのが後藤社長の考えである。西武HDの戦略として、文化の発信拠点である百貨店の大家を務めることは、鉄道ビジネスにとっても重要なのだろう。
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
中央快速線E233系にトイレ設置、なんのために?
なぜSUVは売れているのか 「しばらく人気が続く」これだけの理由
7割が「不満」 冬ボーナスの支給金額 3位「5万〜10万円」、2位「30万〜50万円」、1位は?
「撮り鉄」のマナー違反どう減らす? 撮影イベント有料化で見えてきたメリットとは
レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング