冷凍自動販売機「ど冷(ひ)えもん」が好調だ。
開発したサンデン・リテールシステム(以下サンデンRS、東京都墨田区)によれば、2022年10月末までに5000台を販売した。21年1月末には500台だったので、2年も経過しないうちに10倍の販売台数になった。
自販機王国の日本であるが、清涼飲料の自販機は全国津々浦々にまで設置され尽くしてしまっていて、既に飽和状態。売り上げを伸ばすのが難しくなっている。食品で新しい冷凍分野を開拓したど冷えもんは、自販機業界では久々のヒット商品となった。
近年、冷凍技術が大幅に進化しており、冷凍食品の発展には目を見張るものがある。スーパー、コンビニ、ドラッグストアでは、こぞって冷凍食品の売場を強化している。そこに着眼して自販機で商品を購入できるようにした、秀逸な発想が勝因だ。
ど冷えもんは21年1月の発売。コロナ禍にあって、非接触にて、時間を気にせずさまざまな食品を購入できるので、消費者に支持されている。
ど冷えもんで購入できる商品の種類は、ラーメン、ギョーザ、弁当、もつ煮込み、牛タン、もんじゃ焼、アジフライ、エビフライ、チーズケーキ、シフォンケーキ、わたあめ、パスタ、ピザ、フレンチやイタリアンのコース料理など、枚挙にいとまがない。中には、「こんなものまで!?」と思うような商品もあって、SNSやテレビの情報番組でしばしば話題になる。
ど冷えもんがヒットした理由と、今後の展開について掘り下げてみたい。
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