長いの歴史の中で、最大のターニングポイントといえば、2016年に「ウェンディーズ・ファーストキッチン」として展開したことである。米国発のウェンディーズと日本発のファーストキッチンのコラボ店として、生まれ変わったのだ。
ファーストキッチンの客層は10〜20代の女性が多いのに対し、ウェンディーズは男性が多い。「1+1=2」の計算で、男性客が増えたわけだが、さらに海外での知名度が高いこともあって、外国人観光客などの利用も増えていったのだ。
渋谷センター街店では外国語に対応したセルフレジを設置していて、英語などを使う人の数は全店でトップに。売り上げもコラボ店前と比べ1.5倍に。その後も好調に推移していたものの、新型コロナの感染拡大を受けて、売り上げは大きく減少した。しかし、である。最近は人が戻ってきたこともあって、お客が増えてきた。「さあ、これからだ」というタイミングでの閉店だったので、広報担当者は「とても残念ですね」と語っていた。
ちょっと信じられないかもしれないが、44年前に店を構えたとき、店の前はまだ砂利道だったそうで(もちろん、いまは舗装されている)。年配の人からは「懐かしいなあ。街がどんどん発展していく中で、若いころ、この店でよく待ち合わせをしたよ」といった声が聞こえてきそうだが、今後はどうなるのか。
渋谷エリアには最大7店舗を構えていたが、今回の閉店によって、同社の看板は姿を消す。ビルは3年後に建て替わるそうなので、そのタイミングで再出店したい考えもあるそうだが、具体的なことは決まっていない。しばしのお別れか、さようならか。その答えを知るには、もう少し時間がかかりそうだ。
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