Zアカデミアの中でも特に好評な「Z文系AI塾」について説明する。
これは、AI人材育成を目的としたプログラムだ。企画職、バックオフィス職を含むエンジニア以外の職種が対象となる。
具体的には、ノーコードツールを使った購入予測モデルを作成したり、実用化前提のAI活用企画を考えたりといったように、実践形式の講座となっている。ちなみに、22年9月開始の第2期のプログラムにおいては、パーソルキャリアやディップなどグループ外企業3社から34人が初めて参加しており、社内外の交流の場としても活用したいと考えている。
この塾は半年間(全7回)で学ぶ育成コースだが、最終回ではAIを活用した具体的な企画を発表する。例えば、受講生が企画した商品のレコメンド精度向上ツールが、アスクルにおいてPOC(概念実証)に移行しており、ユーザーの商品検索にかかる時間を短縮する効果を見込んでいる。
AI知識が増えることで人材のスキルが向上するのはエンジニアや研究者だけに限らない。
例えば、Zホールディングスの法務統括部では、AI活用によってマネー・ロンダリングを含めた不正検知を効率的かつ高度に行うことが可能となることから、金融系グループ会社に向けてAI活用事例を積極的に展開している。
また、ヤフーのオリジナル動画コンテンツ「Yahoo!ニュース Voice」において、取材の文字起こし業務、記事の見出し案やTwitterの文言案作成にAIを活用している。
LINEとヤフーを統合する際、「AIテックカンパニー」を目指すという経営戦略を掲げた。社員全員がAIテックカンパニーの一員である自覚をもって、気軽に学んでもらうことが目標だ。今後、グループ社員全員にZアカデミアで学んでもらいたいと考えている。
以上が説明会の内容だ。このように、Zアカデミアは社内外の人材を巻き込んでさらに発展しようとしており、人的資本の施策ともリンクしている。同社の広報担当者も、「Zホールディングスグループでは、多くの学びや経験が個人の成長を促すとともに、グループ全体の成長を持続させる原動力になると考えている」とコメントした。
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