攻める総務

リーガルテックのサービスが増えた 背景に3つのトレンド国内の市場は(1/4 ページ)

» 2023年02月09日 08時00分 公開
[FRONTEOITmedia]

 2000年代後半より、IT技術を活用して業務のデジタル化を行うプラットフォームサービスが出現しました。これらは総称して「X-Tech」とよばれ、国内では16年以降、金融サービスを提供するベンチャー企業や大手金融機関の取り組みが注目を集めたことをきっかけに、X-Techの金融版となる Fintech(フィンテック)が先行して知名度を高めました。

 その後も、タブレットやAIを活用して学習を可能にしたEdTech(エドテック)、気温や土壌などの計測にセンサー技術を用いた農業向けのAgriTech(アグリテック)など、ベンチャー企業がIT技術を活用して既存の業界にチャレンジするごとに、X-Techの裾野が急速に広がりをみせました。

X-Techの裾野が急速に広がった(提供:ゲッティイメージズ)

 X-Techが有効に成立するためには、ネットワークサーバー端末などのサービスインフラ環境やデータ収集、分析基盤、他システム、サービスと連携するためのAPI(Application Programming Interface)などの技術がカギとなります。例えば、FinTechの代表的サービスである決済プラットフォームでは、決済を行うカードやスマートフォンアプリ、ICカードの読み取り端末などのサービスインフラが整備されていることと、仮想通貨の利用者ID、残高、利用履歴などを保持するデータベースなどがそれに該当します。

 こうした技術の開発が進んできたことにより、法務・知財の分野でもAI や先端技術を駆使し業務の効率化を実現しようという動きが広まり、その結果、「LegalTech(リーガルテック)」はX-Techの大きな担い手として関心を集めることになりました。

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