説明がちょっとウザい、だけど人気 三省堂の「辞書LINEスタンプ」はなぜ生まれたのか3分インタビュー(1/3 ページ)

» 2023年02月26日 07時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

3分インタビュー:

 「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。

 サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!

記事一覧はこちら


 「ウザいけどなんか好き」「控えめに言って良すぎ」「敬語警察に送りたい」――辞書や事典の出版を手掛ける三省堂のLINEスタンプが、SNSで話題になっている。

line 三省堂のLINEスタンプがSNSで話題(プレスリリースより引用)

 スタンプ自体は吹き出しの中に文字があるだけという至ってシンプルなもの。文字は「了解」「ありがとう」「頑張る」といった定番のものから、「凡人」「主語が大きい」など一風変わったものまである。

 キャラクターやアニメーションを多用したLINEスタンプが一般的な中、2月7日の正式リリースを前に先行配信したところ、「面白いスタンプがある」などとTwitterで拡散され、人気に火が付いた。同社の公式Twitterも「先行配信中にまさかのバズり⁉」と、驚きの声とともに紹介している。

辞書の老舗がなぜLINEスタンプを?

 三省堂は1881(明治14)年、東京神田神保町で三省堂書店として創業。現代語辞典の「明解国語辞典」(1943年刊行)や、古語辞典の「明解古語辞典」(53年刊行)など学習辞書をはじめ、さまざまな分野の辞書や事典を刊行している。

line 1943年刊行当時の「明解国語辞典」(公式Webサイトより引用)
line 1953年刊行当時の「明解古語辞典」(公式Webサイトより引用)

 そんな辞書・事典出版の老舗として堅いイメージのある三省堂がなぜ、こうしたLINEスタンプを発売したのか? 同社の営業局販売企画部の林治信部長に話を聞いた。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.