消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
Z世代の6割が、仕事の負荷が少ない「ゆるい職場」で働きたいと思っている――。そんな結果が、人材紹介事業のUZUZ(ウズウズ、東京都新宿区)の調査で分かった。理由としては、趣味やプライベートを重視する意見が多く挙がった。
近年、労働時間の減少などで労働環境の改善が進む中、業務内容や仕事量の負荷が少ない「ゆるい職場」に危機感を抱き、早期離職する若者が増えていると話題になっている。リクルートワークス研究所の調査では、大企業の若手社員の3割が「職場がゆるいと感じる」と回答している。実際に、若手社員は「ゆるい職場」をどう思っているのか。
最初に、「ゆるい職場」で働きたいと思うか尋ねたところ、「働きたい」(17.0%)、「どちらかといえば働きたい」(41.2%)を合わせた58.2%が「働きたい派」となった。
「どちらかといえば働きたくない」(37.1%)、「働きたくない」(4.7%)の合計は41.8%だった。
「働きたい派」の理由には、「仕事よりもプライベートを大切にしたい」「やりがいではなく働きやすさを重視したい」「仕事はあくまでご飯を食べるためにするもの」「雰囲気がゆるい方が自分のストレスは少ない」などといった意見が挙がった。
「働きたくない派」の理由としては、「期待や指導がないのは成長につながりにくい」「自分のスキルを伸ばし、年収も上げていきたい」「常に自分に少し負荷をかけて働き成長していきたい」といった意見が挙がった。
次に、現在の仕事(または前職)で「やりがい」を感じているか尋ねたところ、「感じている」(16.0%)、「どちらかといえば感じている」(29.5%)を合わせた「感じている派」は45.5%だった。「どちらかといえば感じていない」(35.6%)、「感じていない」(18.8%)の合計は54.4%だった。
「やりがい」に重要な要素となるものを複数挙げてもらったところ、「誰かの役に立てている」(16.6%)が最多。以下に「ワークライフバランスが取れている」(13.0%)、「できる仕事の範囲、レベルが上がる」(12.4%)が続いた。
調査を実施したUZUZは「『ゆるい職場』を歓迎している人もいれば、歓迎していない人もいる」としたうえで、「『ゆるい職場』自体が悪いのではなく、ミスマッチが発生していること、働く人の希望に合うような多様な働き方がないことが問題」だと指摘。「働き方の多様性(選択肢)を増やし、常に働く人が自分の状況、希望に合わせてシフトチェンジできる職場環境の実現が喫緊の課題」とコメントした。
調査は既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女を対象に、1月17日〜2月23日に実施。695人から回答を得た。
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