消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
転職サイトメディア「ピコキャリア」を運営するピコラボ(福岡市中央区)は、転職・退職経験のある社会人を対象に「辞めた方がいい職場」に関するアンケート調査を実施した。辞めた方がいい職場を聞き、ランキング化したところ、1位は「人間関係が悪い」(184人)だった。
次いで「給与面が悪い」(123人)、「労働時間・休日の条件が悪い」(102人)、「会社の将来性がない」(77人)――と続いた。
最も回答が多かった「人間関係が悪い」では「先輩が口だけきつく何もしないため、全部仕事が回ってくる。残業が当たり前の職場は辞めた方がいい」(女性23歳)、「パワハラ体質の会社はすぐに辞めた方がいい。精神的に鬱(うつ)になりやすい」(男性58歳)などといった意見が寄せられた。人間関係が良好でない職場では、スムーズに仕事を回せずストレスが溜まりやすくなる様子が、寄せられたコメントからうかがえる。
2位「給与面が悪い」と回答した人からは「賃金が全く上がらない会社は迷うことなく辞めた方がいい」(男性41歳)、「給料が安いにもかかわらず、ダブルワークを禁止している職場は辞めた方がいい」(男性35歳)などの回答が挙がった。
3位「労働時間・休日の条件が悪い」と回答した人からは「毎日1時間以上の残業がある職場は、残業が当たり前の感覚になっているので早く辞めた方がいい」(女性30歳)、「ライフワークバランスが極端に偏るような労働を強いられる職場は肉体的にも精神的にも疲弊するため辞めた方がいい」(女性29歳)といった意見が寄せられた。
実際に転職・退職した人からは「上司や先輩と気軽に会話ができる職場で仕事のストレスが全くなくなった」(男性26歳)、「ストレスで、眠れない・食事もできない状態だったが、睡眠も食事も摂れるようになった」(女性47歳)など、精神的に開放されたとの意見が寄せられた。また、「人間関係のストレスがなくなり心が健康になった」(女性31歳)、「転職して給料面が大幅に改善され、将来への安心感が変わった」(男性26歳)といった声も挙がった。
調査は転職・退職経験のある男女338人を対象に2月3〜10日、インターネットで実施した。
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