決算書から日本経済を読み解く本連載。今回はホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンスを取り上げます。2022年10月に全国旅行支援が始まったことで、宿泊料金は高止まりしており、ホテル業界全体がこれまでの苦境から一転して、好調の模様です。
共立メンテナンスが手掛けるドーミーインは、大浴場やサウナの他、さまざまなサービスが充実していることが特徴のビジネスホテルです。21年度のJCSI(日本版顧客満足度指数)のビジネスホテル部門で1位を獲得するなど、人気を集めています。
今回はそんな好調なホテル運営を行う共立メンテナンスの決算から、ホテル業界の現状と、旅行支援の影響を見ていきましょう。
直近の23年3月期第3四半期までの業績を、前年同期と比較しながら見ていきます。
売上高は22.9%増の1291.3億円、営業利益は52.5億円の赤字から68.2億円の黒字に、経常利益は48.7億円の赤字から65.7億円の黒字、純利益は39.3億円の赤字から41.4億円の黒字になっており、大幅な増収で黒字転換しています。
ここ数年の第3四半期時点までの営業利益の推移は
となっており、コロナの影響が出て以降は赤字が続いていました。ここにきてようやく黒字に転じた状況です。しかし、コロナ以前の業績と比べるとまだまだ十分な回復状況ではありません。続いて、もう少し詳しく業績を見ていきます。
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