「エッグショック」影響拡大 外食大手の2割が“卵メニュー”休止帝国データバンク調べ

» 2023年03月07日 17時57分 公開
[ITmedia]

 鳥インフルエンザの拡大で鶏卵の供給が不足・価格高騰していることを受け、外食産業では「卵メニュー」の休止・制限といった動きが相次いでいる。帝国データバンクは、上場する主要外食100社における「卵メニューの休止・休売」ついて調査を行った。2023年に入り卵メニューの休止・休売に踏み切った企業は、18社(3月5日時点)だった。

egg 主要外食100社における「卵メニューの休止・休売」ついて調査(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 業態別に見ると、ファミリーレストランやうどん店など大手チェーンが中心だった。卵とじやタルタルソースなど鶏卵加工品を使用するメニューでも影響が大きく、生卵のセルフサービスについて個数制限を行うケースもみられた。

egg 主要外食100社 卵メニューの休止・休売動向(帝国データバンク調べ)

 いずれのケースも、店先や公式Webサイト、SNSなどで「深刻な卵不足」「価格の高騰」を主な理由とし、顧客への理解を求めるものが多かった。

 同社は、「鶏卵供給の正常化は殺処分された採卵鶏が多く見通せないとの見方が強い。JA全農たまごが公表した鶏卵1キログラム(東京Mサイズ)の卸売価格は300円を超えており、鶏卵価格の高騰・品薄による卵メニュー休売の動きがさらに広がる可能性がある」とコメントしている。

egg 鶏卵1キログラムの価格推移(帝国データバンク調べ)

 調査は、上場する外食主要100社の季節限定などを除いた定番メニューを対象に実施した。

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