「運転しやすい」だけじゃない ミズノが突いた、ドライビングシューズの盲点とは?「サッカースパイク」に着想(2/4 ページ)

» 2023年03月19日 07時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

ドライビングシューズの「歩きずらさ」を解決

 BARECLUTCHには、マツダとの共同開発で生まれた「MIZUNO COB(ミズノ コブ)」と呼ばれるソールを採用。これは、クッション性を確保しながらも足裏の感度を高めるソールで、ミズノがアスリートのトレーニングシューズ開発で培った情報伝達技術を活用している。

mizuno MIZUNO COB アウトソール(同社提供)
mizuno MIZUNO COB ミッドソール上面(同社提供)

 「ドライビングシューズは足裏の感覚を高めるために、ソールを薄く・硬くするのが一般的です。しかしこれだと、クッション性が少なくなり、歩く時の衝撃がダイレクトに伝わってしまい、歩くのには向いていません。そのため、運転するときはドライビングシューズ、車から降りて歩く時はスニーカー、と履き替える人が多いのが現状でした」(ミズノ ワークビジネス事業部 商品企画 横山大さん)

 MIZUNO COBでは中敷きがいらないほどソールに厚みを持たせ、クッション性を高め歩きやすくした。しかし、厚みが増えると足裏の感度は下がってしまう。

mizuno 連動した凹凸(同社提供)

 そこで、足裏と接するミッドソールの上面とアウトソールに連動した凹凸をつけた。この凹凸によって、厚みが増えてもアウトソールからの情報を足裏により正確に伝達することが可能となった。運転時に必要な足裏の感度と、日常履きに使える歩きやすさを両立した。

mizuno 運転時に必要な足裏の感度と、日常履きに使える歩きやすさを両立(同社提供)

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