空港ギフトショップ来店＆顔認証でマイル付与 ANA・日立が実証実験：事業化を目指す

[サトウナナミ，ITmedia]

　ANA Digital Gate、全日空商事、ANA FESTA、日立製作所の4社は、3月29日から空港内ギフトショップANA FESTAの対象店舗において、来店時にマイルが貯まる「顔認証スタンプラリー」に関する共同実証実験を実施している。マーケティング活動における有用性および広告媒体の価値を検証し、得られた知見を生かして事業化を目指す。

来店時にマイルが貯まる「顔認証スタンプラリー」に関する共同実証実験

　ANA Digital Gateと日立は、2022年7月4日〜11月20日に北海道のゴルフ場で、店舗のDX支援およびマーケティング支援を目的とした「指静脈スマートチェックイン」の実証実験を実施。第2弾となる今回は、ANAグループでリテール戦略を推進している全日空商事が全体戦略立案として加わり、実証実験の場をANA FESTAに移した。

「顔認証スタンプラリー」利用の流れ

　顧客はタブレット、スマートフォンなどのカメラ付きデバイスで、氏名やメールアドレスなどの情報と顔情報を専用サイトから事前登録したのち、対象店舗の店頭タブレット端末で顔認証（来店チェックイン）する。ANAのマイルが貯まる他、ANA FESTAでのおすすめのお土産情報などを入手したり、顔認証（来店チェックイン）の回数に応じて、ボーナスマイルも貯めたりできる仕組みとした。

「顔認証スタンプラリー」利用イメージ

　顔情報は、日立製作所の独自技術PBIにより、生体情報を復元できない形に暗号化。端末やクラウドに保管しないため、生体情報が漏えいしてなりすましに悪用される恐れはないという。パナソニック コネクトの顔認証と日立のPBIを組み合わせた初の取り組みとなる。

　ANA Digital Gateと日立は、ANA FESTAにとどまらず、購買・観光導線を始めとしたさまざまなシーンにおいてもサービス展開を図る他、ホテルなどのチェックインや決済などサービス拡充の検証を進め、顧客体験価値の向上と企業のマーケティング活動支援に取り組む。