さて、匠紀の国屋の伊藤代表が注目する京都の革新的な和菓子を紹介しよう。
1803年創業と220年を超える歴史を誇る「亀屋良長」は、四条堀川の本店とジェイアール京都伊勢丹に店舗を持ち、創業以来の銘菓「烏羽玉」が看板商品。沖縄・波照間島の黒糖で炊いた滑らかなこし餡に、寒天とケシの実をかけた、漆黒で球状のお菓子だ。
ただし、バブル崩壊後は下降線をたどり、閉店寸前にまで売り上げが落ちていたという。
そんな中、食パンに乗せてトースターで焼くだけで、簡単に小倉トースト(あんバタートースト)ができる「スライスようかん」を開発したことで事態は好転した。同商品は、スライスチーズのような見た目であり、社長の妻(女将)のアイデアから生まれたものだ。18年9月に発売し、コロナ禍でもネット販売が好調。22年6月までに累計35万袋を売るヒットとなり、新名物となった。スライスようかん効果で、会社全体の売り上げは、コロナ前を上回っている。
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