――どういった経緯で「令和言葉の奈良弁」で万葉集を訳そうと考えたのですか?
佐々木さん: 万葉集を現代語訳した本は多いですが、それは標準語(東京の言葉)です。万葉集が生まれた地の現代語を使用したいと思い、奈良弁で訳しています。
今回は「恋歌」を多く採用しているため、恋する世代=若者言葉を採用。恋歌の作者には10代、20代がたくさんいるため、世代を合わせて訳しているのはこの本の重要なポイントです。一般的な万葉集の現代語訳読むと、「〜だわ」などという言い回しがありますが、こういった少し古臭い言葉は、若い人は使いませんよね。
――「はにゃ?」「眉毛フェチ」など、令和のSNSでよく見る言葉がたくさん盛り込まれていますが、リサーチはどのように行われたのでしょうか?
佐々木さん: ギャル雑誌『小悪魔 ageha』や少女漫画『ちゃお』『りぼん』、他にも『週刊少年ジャンプ』などを参考にしました。また、YouTubeでAKB48の柏木由紀さんのメーク動画なども視聴しました。
雑誌は若者の言葉を「文字化」しているので、使い方が勉強になるんです。もう私もおじさんで「勝たん」とかは使わないため、雑誌や漫画で勉強していますね。付箋だらけのギャル雑誌が家にたくさんあります。
――表紙の鹿と男性のイラストは、LINEをイメージしているのでしょうか?
佐々木さん: 万葉集が生まれた時代は、和歌を送りあうことが世の中の主流な文化でした。今でいうLINEみたいな感じです。和歌の「短い文章で送りあう」という性質は、TwitterやLINEに似ているなあと感じています。
本書でも5・7・5・7・7の歌をだけ短く簡潔に訳しています。
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